勃起不全(ED)とは?
そもそもEDとは、英語の「Erectile・Dysfunction」の頭文字で、「勃起不全」、もしくは「勃起機能障害」や「勃起障害」と訳され、
男性の性機能障害(SD)の一つに数えられています。現代の日本では、
男性の約1130万人がEDと言われていますから、けっして珍しい症状ではありません。
こんなことで
お悩みではないですか?
- 勃起しにくい
- 性交が上手くいかず、
自信が持てない - 性行為が
最後まで続かない - ときどき
勃起しないことがある
勃起不全(ED)の原因
- 加齢
- 糖尿病
- 肥満 ・ 運動不足
- 高血圧・心血管疾患
- 喫煙
- テストステロンの低下
- 慢性腎臓病
- 前立腺肥大症
下部尿路症状 - 心理的要素
自律神経の乱れ - 薬剤
- 睡眠時無呼吸症候群
- 外傷および手術
EDに至る原因は、大別すると2つ
心因的要因(機能性勃起障害)
体など、陰茎の機能そのものには異常は認められず、心理的なものが勃起に影響を及ぼしている場合です。
20代、30代、40代と若年層に多く見受けられます。
原因としては日常のストレスや経験によるトラウマ、「うつ」による不安などが挙げられます。例えば、多忙を極めていたり、性行為が上手くいかずに女性の態度に傷ついたことがある過去を持っている場合などです。
機器的要因(器質性勃起障害)
陰茎に関わる神経や血管などに異常がある場合で、50代以上に多く見られます。
- 糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病により神経や血管に問題のあるとき
- 脳出血、パーキンソン病、アルツハイマー病などにより神経に問題のあるとき
- 前立腺がんなどの手術の影響
- 前立腺肥大などの泌尿器科系の疾患
- 先天的に陰茎に問題のあるとき
勃起は、性的な興奮を覚えたとき、脳から発せられた信号が神経によって陰茎に伝わり、血管が広がって大量の血液が流れ込むことで初めて起こります。糖尿病は、こうした血管や神経の機能を低下させるので、勃起しにくくなるのです。また、メタボリックシンドロームや運動不足、暴飲暴食、喫煙、不眠が悪影響を及ぼしてEDとなるケースも見られます。
勃起不全(ED)の主な治療方法
PDE5阻害薬内服
現在国内では、シルデナフィル(バイアグラ®)、バルデナフィル(レビトラ®)、タダラフィル(シアリス®)の3種類のPDE5阻害薬が使用可能となっています。陰茎海綿体平滑筋の弛緩をもたらし、勃起を促進する作用があります。
低強度体外衝撃波治療(ED-MAX)
お薬とは別の治療方法があります。 微弱な衝撃波を陰茎の外側から照射し、血管を蘇らせる身体の働きを促します。毎週1回または隔週2回の施術を1ヶ月半程度継続することで、血流を改善し根本からEDを治療していく方法です。(この施術に関しては予約制となっております。)
陰茎海綿体注射(ICI)
陰茎海綿体に、血管拡張作用のあるPGE1(プロスタグランジンE1)を直接注射します。性行為前にご自身で注射後10~15分で勃起し、平均130分程度持続します。持病や薬の飲み合わせで内服薬が使用できない方でも、医師の判断によっては使用できます。注射の手技の取得と医療廃棄物の適切な管理が必要なため、少なくとも初回はご予約が必要となります。
再診の場合
受付にて診察券をお出しください。再診時は初診時ほど時間はかかりません。
服用しているお薬が増えた場合は、薬品名が分かるようにしておいてください。お薬を直接持参されてもかまいません。
検査について
EDの原因は、血管性・神経性・内分泌性などの器質性のものと、心因性のものが挙げられます。
原因に関わらずED治療薬は有効とされていますが、自身の疾病の原因を知り、改善をはかることもまた重要です。
勃起は、副交感神経によってコントロールされる生理機能のため、過緊張や自律神経の乱れを検査するのも良いでしょう。
また、男性ホルモンの低下のような内分泌性の要因や酸化ストレス度を血液検査で調べることもあります。
自律神経測定
過度なストレスによる自律神経の乱れが神経性EDの原因にもなることがあります。
当院ではED診療の一環として自律神経バランスの測定も行っています。
検査方法
個室で両手の人差し指をセンサーに差し込んで、心拍の間隔の変遷などを元に簡単に自律神経の機能とバランス状態を簡単に調べることができます。(所要時間2~3分)
検査自体は予約不要のため、受付時間内であればいつでも実施可能ですが、検査結果に基づいた診察は、いずれも性機能専門医やその指導を受けた泌尿器科専門医が診察にあたります。この診察は予約制となっており、下記の相談料が掛かります。
専門医診察 (初回)5,000円 (2回目以降)3,000円
検査料金 / 4,800円(税込)
血液検査
血液検査にて、EDの原因について詳しく調べることができます。
(結果が出るまでに、日数がかかります)
選べる検査項目(詳しくは各項目を選択)
血液の採取自体は予約不要のため、受付時間内であればいつでも実施可能ですが、検査結果に基づいた診察は、いずれも性機能専門医やその指導を受けた泌尿器科専門医が診察にあたります。この診察は予約制となっており、下記の相談料が掛かります。
専門医診察 (初回)5,000円 (2回目以降)3,000円
血管性ED検査(LOX-index)
血管性のEDは、陰茎海綿体の動脈硬化によって引き起こされます。
血管内の異物を取り除くタンパク質である「LOX-1」が、超悪玉コレステロールとも呼ばれる「LAB(酸化LDLコレステロール)」と結びつくと、
血管を傷つけるようになり動脈硬化のリスクが高まります。
LOX-index検査は、血液検査により簡便に「LOX-1」と「LAB」による動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞のリスクを数値化することができます。
特に測定項目sLOX-1値は、EDの重症度と相関があることが報告されています。
検査結果が出るまでに10~14日間かかります。
検査内容
- ・ sLOX-1(血中に放出されたLOX-1)の量
- ・ LAB(超悪玉コレステロール)の量
- ・ LOX-index(sLOX-1とLABによる動脈硬化リスク)
検査料金 / 19,800円(税込)
内分泌性ED検査(男性ホルモン等)
テストステロンと呼ばれる男性ホルモンの分泌量が低下している方や、逆にプロラクチンというホルモンの分泌量が高い方は、
性欲の低下・性機能の低下を来たすことがあり、EDの原因となり得ます。
また、セックスミネラルとも呼ばれている亜鉛や、ビタミンDの欠乏によってテストステロンの産生が低下する可能性があります。
これらは血液検査で調べることができ、テストステロンの低値を認めた場合には、塗り薬によるホルモンの補充を検討します。
(前立腺腫瘍マーカーの数値が高い場合は実施できない場合があります)
テストステロンの低下が重度の場合はLOH症候群(男性更年期障害)の治療の対象となる可能性があります。
検査結果が出るまでに10~14日間かかります。
検査内容
- ・ 血中テストステロン
- ・ プロラクチン
- ・ 亜鉛
- ・ PSA(前立腺腫瘍マーカー)
検査料金 / ¥9,900
ED総合検査
上記の神経性・血管性・内分泌性のEDについての検査をすべて網羅した検査です。
すべての検査結果が揃うまでに10~14日間かかります。
検査内容
- ・ 自律神経測定
- ・ 血管性ED検査(LOX-index)
- ・ 内分泌性ED検査(男性ホルモン等)
検査料金 / 29,800円(税込)