院長先生のコラム

【コラム5】ザルティアの大阪府内での保険適応の傾向(2015.8.15)

ザルティアが発売されてから一年が過ぎました。

一年間の統計から、ザルティアはただ単に「前立腺肥大症」という病名があればすぐ処方できるわけではなく、一定の条件を満たしていないと保険で認められないことも分かってきました。

また、地域・保険の種類(社会保険なのかか国民保険)によってもその判断基準は大きく異なり、国民皆保険とは言うものの、実際の診療では不均衡が生じているように感じます。

厚生労働省からの通達では、ザルティア錠の処方に関しては下記の文言があります。

『本製剤の効能・効果に関連する使用上の注意において「本剤の適用にあたっては、前立腺肥大症の診断・診療に関する国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、適切な検査により診断を確定すること」とされており、適切な検査により前立腺肥大症と診断された場合に限り算定できること。また、診療報酬明細書の記載に当たっては、尿流測定検査、残尿検査、前立腺超音波検査等の診断に用いた主な検査について、実施年月日を摘要欄に記入すること』

この文言の解釈が、それぞれの都道府県、社保・国保の審査会で大きく異なっているようです。

例えば、広島県や岡山県などのように、尿流測定検査・残尿検査・前立腺超音波検査のいずれか一つを検査し、その検査結果に限らず診察医が前立腺肥大症と診断すれば、認められる都道府県も存在します。

一方、大阪府の社会保険支払基金の審査では、尿流測定検査、残尿検査、前立腺超音波検査全ての検査をすることが必須とされ、尚且つ、その検査結果も重視されます。

その検査結果の基準も曖昧ですが、今までの審査の結果を踏まえると下記の条件が考えられます。

①尿流測定検査

100ml以上の十分な尿量で検査を行っていることが前提で、かつ最大尿流率は10ml/sec以下で、排尿時間の遷延を認める。

②残尿検査

特に異常がなくても可。

③前立腺超音波検査

前立腺体積が少なくとも25ml以上、できれば30ml以上が望ましい。

 

その他、ザルティア以外の前立腺肥大症治療薬を使用しても効果が不十分であり、他剤からの変更や併用する場合であれば、よりザルティア錠を使用する妥当性があるように思われます。

以上から、大阪府では、少なくとも初診時にザルティアを処方するのは、現時点で難しいように思われますし、超音波でまず前立腺体積を測定してみて、大きさが不十分であれば、その時点で保険診療内での処方は困難であると予想されます。

従って、当院では「ザルティアを試したい」のであれば、特に制約がなく、診察料無料の自由診療での処方をお勧めします。

 

 

【コラム4】ザルティア錠について Part 3(2014.4.21)

前回のコラムのように、もともとED治療薬として使用されていた薬だけに、ザルティアを処方する際は、適切な診断の下、処方がされているかどうか、行政の厳しいチェックがあります。

そして一旦、前立腺肥大症と診断され、ザルティアを処方された後も、しっかり適正に処方されているかチェックがあるようです。

通常、どの新薬も発売から1年間は一度に14日分までしか処方することができません。従って、2週間おきに通院する必要があります。それは、ザルティアも同様です。 また、前立腺肥大症は長期間投薬の継続が必要な病気なので、ザルティアの場合は、処方と次の処方までの間隔をチェックされるようです。 つまり、一旦処方されると、通常14日後に次回の処方となりますが、次回の処方が何か月も空いたりしてしまうと、以後保険適応から外される可能性があります。 投薬を継続していないと、ED目的の処方すなわち不適切な使用と判断される、ということのようです。

前立腺肥大症・ED両者でお悩みの方にとっては、ザルティアはとても良いお薬ですが、反面、色々と制約もありますので、ご注意下さい。

こういった制約は煩わしい!という方には、自費診療で処方するという方法もあります。 それについては、また次回お話をします。

 

 

【コラム3】ザルティア錠について Part 2(2014.4.15)

ザルティア錠を処方するためには、「前立腺肥大症」の診断が必須です。 今回は、前立腺肥大症の診断についてお話をします。

まず、前立腺肥大症は、加齢に伴って前立腺の組織が過形成していく病態です。従って、若年者で前立腺肥大症になることはありません。 通常、50歳以上から徐々に増えてくる病気ですので、ザルティアを処方する場合も50歳以上が前提となります。

前立腺肥大症のガイドラインによると、前立腺肥大症を想定した場合に必ず行うべき評価(基本評価)としては、病歴聴取、症状・QOL評価、身体所見、尿検査、尿流測定、残尿測定、血清PSA測定、前立腺超音波検査とされています。

①病歴聴取、症状・QOL評価

まず前立腺肥大症を疑う症状として、頻尿・残尿感や尿勢の低下などが挙げられます。これを問診票に沿って答えて、回答を点数化していくことで、前立腺肥大症の程度が分かります。

②身体所見

身体所見、特に直腸指診は前立腺の診察を行う上で、最も重要で最も診断に有用な情報を得ることができます。前立腺は、肛門からすぐの所にある臓器で、直接触診を行うことで大きさや硬さを知ることができるため、これだけでも前立腺肥大症・前立腺癌・前立腺炎の鑑別・診断に至ることができるケースも多いです。

③尿検査

尿検査では、主に前立腺炎などの炎症性疾患との鑑別や血尿の有無などをチェックします。

④尿流測定、残尿測定

尿の勢いを測定する検査や、排尿後に膀胱内に尿が残っていないかどうかを調べる検査です。前立腺肥大症の程度が強いと、これらの検査で異常が認められます。

⑤血清PSA測定

PSAとは、前立腺癌の腫瘍マーカーです。前立腺癌で高値となりますが、前立腺肥大症や炎症でも数値が上がることがあります。

⑥前立腺超音波検査

前立腺の大きさや性状をエコーで調べることで、前立腺肥大症や前立腺癌の診断に繋がります。

 

ザルティア錠を処方するためには、基本的にはこのガイドラインに沿った診療が必要となってきます。

特に、泌尿器科医ではない他科の医師がザルティア錠を処方する場合は、尿検査・超音波検査・尿流測定検査が重視され、これらを行わずにザルティアを処方することができません。 しかし、通常、尿流測定検査は特殊な機器が必要であり、ほとんどの場合、泌尿器科医でしか扱わないため、事実上、泌尿器科医による診断が必要ということになります。 尚、今まで前立腺肥大症として他剤で治療されてきた方も、新たにザルティアを処方する際は、改めて泌尿器科医の診断が必要なようです。

 

 

【コラム2】ザルティア錠について(2014.4.08)

2014年1月、排尿障害治療薬タダラフィル(商品名ザルティア錠2.5mg、同錠5mg)の製造販売が承認されました。適応は「前立腺肥大症に伴う排尿障害」で、1日1回5mgを経口投与することになります。成分のタダラフィルは、ED治療薬である「シアリス」として、臨床使用されているものと同成分のものです。

前立腺肥大症に伴う排尿障害には、α遮断薬や5α還元酵素阻害薬(5-ARI)が標準治療薬として使用されています。α遮断薬は、前立腺と膀胱頸部の平滑筋緊張に関与するα1アドレナリン受容体を阻害し、前立腺による尿道の機能的閉塞を減少させます。また5-ARIは、5α還元酵素を阻害し、ジヒドロテストステロンの産生を抑制することで、前立腺肥大症に伴う尿道の機械的閉塞を軽減して、排尿障害を緩和する作用があります。

一方、今回承認されたタダラフィルは、既存薬とは異なる機序で、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善します。すなわちタダラフィルは、尿道や前立腺の平滑筋細胞においてホスホジエステラーゼ5(PDE5)を阻害することにより、局所のcGMPの分解を阻害し平滑筋を弛緩させます。これにより、下部尿路組織における血流及び酸素供給が増加し、前立腺肥大症に伴う排尿障害の症状が緩和されるものと考えられているのです。

前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象とした日本人を含む臨床試験では、前治療の有無や原疾患の重症度、年齢にかかわらず、タダラフィルは幅広い患者層に投与可能であり、有効だったことが確認されています。

当院でも、前立腺肥大症で通院中の患者さまも大勢いらっしゃいます。今までの薬物治療では、もう一つ症状がすっきりしないという方には、このザルティアが処方できることは、大変朗報です。

実際に、当院でEDに対してシアリスを処方した患者様からは、勃起だけでなく尿の調子も良くなった、あるいは霜焼けも改善したなどの嬉しい副次効果も聞かれます。

近日中に薬価収載され、販売が開始されるということです。既にザルティアに関するお問い合わせを数多く頂いておりますが、販売後はもちろん当院でも取り扱う予定です。

詳細が決まり次第、情報を更新していく予定ですので、随時ホームページをご確認頂ければ、と思います。

 

 

【コラム1】偽造シアリスで低血糖・意識レベル低下を来たした一例(2013.11.05)

2011年1月、日本国内の医療機関において、冷や汗やふらつきを主訴に受診した患者さんが、重篤な低血糖症と意識障害に陥り、入院加療となりました。調べによると、その前日に、タイ人の友人からもらった『Cialis 50』と書かれた偽造シアリスを服用していたことが判明しました。

その後の血液検査では、この患者さんの血液中から高濃度の血糖降下薬「グリベンクラミド」が検出されました。つまり今回の原因は、偽造シアリスに、正規品には含まれていない血糖降下薬が大量に含まれていたことだったのです。

国内でED治療薬を販売している4社合同の調査によると、ネットで流通するED治療薬のうち、55.4%は偽造品であり、その多くは、外見上本物と全く見分けがつきません。そして、仮に効果があっても、本物である保証、そもそも安全である保証が全くないのです。

別のアンケート調査では、9割以上の人がED治療薬の偽造品がネット上に出回っていることを認識しているようです。にもかかわらず、その約9割が自身の購入したED治療薬に対しては、本物であると過信して使用している実態があります。そして、4割がネットから購入したED治療薬で副作用を経験したと回答しました。

このことから分かるのは、多くの人は「自分のは大丈夫のはず」という全く根拠のない思い込みから、安易に偽造品に手を出しているという事です。そして、恐ろしいことに、その4割もの人が副作用を経験した事があるという事実です。

その人たちにとっては、今回の症例のように重症に至らなかった事は不幸中の幸いだったかもしれません。しかし、2009年にシンガポールでは、偽造ED薬により、同じく重篤な低血糖から昏睡・死亡に至ったケースも報告されており、決して他人事ではないのです。

 

今回の報告を踏まえ、偽造薬による悲惨な健康被害が起きないような啓蒙・環境作りも、私たちの大切な仕事だと感じています。 尚、当院では、正規品を取り扱うのは勿論、医師も受付もすべて男性スタッフ、大阪駅梅田駅から徒歩2分のアクセス、相談無料、予約不要、土日診療ありなど、気軽に相談しやすい環境を整えています。実際「友人からもらった薬では、やはり不安で…」など、日本全国から日々多くの方が相談に来られますが、これからも一人でも多くの人に、安心と健康を提供できるクリニックであり続けたいと願って止みません。

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「日本元気レポート」の取材を受けました。

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